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中華街のスイーツパーラー「パティシエール状元樓」で中華風フランス菓子を堪能

中華街にあるスイーツパーラー「パティシエール状元樓」は、中華街の老舗、上海料理「状元樓」が立ち上げ、2025年2月2日にオープンしました。

1階は土産店とレジになっており、レジで注文すると2階のイートインでフランス菓子に中華のエッセンスを巧みに融合させた新感覚スイーツを楽しむことができます。

今回は「パティシエール状元樓」に伺い、カフェセット「パティシエールアソート」をいただいてきたのでレポートしていきます。

目次

コンセプトはフランス租界時代の上海邸宅

みなとみらい線「元町中華街」駅より徒歩3分。「パティシエール状元樓」は、ローズホテルの前の開港道と中華街大通りの間を通る北京小路沿いにあります。薄めのコバルトグリーンの外壁。赤い看板には「Pâtissières JOGENRO」と金色の文字。入口上には「状元樓」と昔ながらの木製看板。中に入ると、モノトーンの菱形床タイルに小さなシャンデリアが目に入ります。左右には土産物がずらり並んでいます。

お菓子にはフィナンシェ、クッキー、チーズケーキ月餅などをそろえ、冷凍食品には餃子、焼売、饅頭、炒飯などを用意。ほか、中国茶も購入できます。

イートインで食事をするには1階のレジで注文して、2階に向かいます。2階は24席。内装は1920年代のフランス租界時代の上海邸宅をコンセプトとしており、ノスタルジックかつ異国情緒あふれるデザインとなっています。ピンク色の内装にアンティークな調度品。昔の職人が施した細工には目を見張るものがあります。

中華街だけでなく横浜全体の新しいお土産を

今回は、状元樓3代目オーナーの陣恵さんにお話を伺いました。

中華街の老舗・状元樓は1955年にオープン。初代オーナーの孫娘にあたる陣恵さんは、大学時代はカナダで解剖学を学び、アメリカの大手製薬会社に就職しました。結婚出産後に家業の継承を決意。自由が丘の支店の切り盛りからスタートし、中華街のオーナーを引き継ぎました。

「本店では、接待とかハレの日に使っていただくことが多くてお土産の交換を結構されるんです。ウチは常温の商品がなかったので、一泊されたり遠方から来る方々にはうちの商品では対応できなかったんです」と陣恵さん。さらに、「中華街は昔ながらのお土産がすごく多いのですが、今の時代に合うのか疑問を持つようになりまして。それで、月餅の間にあえてストロベリーチーズケーキを入れてみたものを自宅で作ってみたら、おいしかった。それが去年の今頃ですね。新しい形のスイーツを開発したいと思ったのが始まりです」と同店オープンのきっかけを語ってくれました。

洋菓子のパティシエを新しく採用しつつ、中華菓子のエッセンスも散りばめ開発された商品が「チーズケーキ月餅」や杏仁、プーアル茶などのテイストを織り込んだ「フィナンシェ」、五香粉やジャスミンなどのフレーバーを掛け合わせた「クッキー」。「中華風のエッセンスも入れないと私たちがやる意味がない。中華街だけでなく横浜全体のお土産となれば」と陣恵さんは自信をのぞかせています。

イートインは「せっかく1年掛けて、メニューを開発したので、おうちで食べていだだくのもありがたいのですが、すぐに食べて実感して中華街を発信してもらいたい」という思いから作ったとのこと。「どうやったら、数多ある中華街の他社と差別化がはかれるのか。40代の今の自分が食べたいもの飲みたいものを並べてみました」と陣恵さんは自信をのぞかせていました。

「パティシエール状元樓」のラインナップ

イートインのメニューは季節限定「シルクモンブランセット」、「上海飲茶アソート」、「パティシエールアソート」、「チーズケーキ月餅セット」の4種のカフェセットメニューがメイン。こちらのセットには「コーヒー」、「フレーバーティー」、「ソフトドリンク」といったドリンクもついてきます。

和栗を使った「シルクモンブラン」はフレッシュクリームやマロンクリーム、マンゴーソース、キャラメルソースを絡めており、繊細な味わいを楽しめます。「上海飲茶アソート」には北海道余市の北島豚を使った肉まんがついてきます。

ドリンクのコーヒーは「ブレンドコーヒー」と「カフェラテ」。フレーバーティーにはホワイトピーチの「ルイボスティー」、カモミール&ラベンダーの「和紅茶」、ジンジャー&レモンの「黒ウーロン茶」。ほか、各種ソフトドリンクやアルコール類もそろえています。「点心はお酒にも合いますよ」と話す陣恵さん。オーナーの思いがこもったメニューが並びます。

今回はこの中から、カフェセット「パティシエールアソート」を注文。ドリンクにはフレーバーティーの「和紅茶」を選びました。

さまざまなスイーツを少しずつつまめるカフェセット「パティシエールアソート」

「パティシエールアソート」はアフタヌーンティー形式のカフェセット。中華風味の各種フランス菓子をふんだんに堪能できるメニューとなっています。ラインナップはプチチーズケーキ月餅」、「フィナンシェ シノワ」、「クッキー シノワ」、「ごまのすり身入り白玉団子」、「マンゴープリン」、「胡桃の飴炊き」の6種。それでは1品ずつご紹介していきましょう。

こちらは同店の看板商品「チーズケーキ月餅」を小さくした「プチチーズケーキ月餅」。サクっとした月餅の皮の中にはチーズケーキと餡が入っています。主役はしっとりとしたチーズケーキで、餡はあえて脇役に徹しつつ、それぞれの旨みを引き出しています。上品な味わいでした。

「フィナンシェ シノワ」と「クッキー シノワ」はその日によってフレーバーが変わるそうですが、いずれも奥深い香りが感じられて一筋縄ではいかない一品でした。

「ごまのすり身入り白玉団子」は甘酒スープの中に米粒が入っています。すくっていくと中からもっちりした白玉団子が現れました。口の中に放り込むとツルッとした舌触り。中にはゴマ餡が入っていました。甘酒のような発酵した甘みやキンモクセイの香りも感じられる、見た目以上に豪華なデザートです。

「マンゴープリン」はとっても濃厚。マンゴーの素材を直に感じられます。さわやかな味わいのプリンにソースをカラメルと、とても華やか。なめらかな口当たりも舌を楽しませます。

「胡桃の飴炊き」はちょっとしたおつまみ的商品。塩味が効いているので、アルコール類と一緒にいただいてもよいのかなと思いました。

カモミール&ラベンダーのフレーバーティー「和紅茶」

カモミールとラベンダーの香りが漂う「和紅茶」は2分間蒸らしてからいただきます。心地よいさわやかな口当たりで、今までいただいたさまざまな甘味とのコントラストが効いていて、とても癒やされました。窓から差し込む日差しが「和紅茶」のガラス製急須にあたり、宝石のように輝いて見えます。

「パティシエール状元樓」の店舗情報

客層はほぼ女性。年代は20代から50代まで幅広く、地元の人も多くいらっしゃるようです。

余談ですが、同店商品の開発にも携わった陣恵さんは甘いものよりもお酒が好きだそう。唯一お菓子で好きなのはチーズケーキとティラミスとのこと。あまりお菓子が好きではないのに、これだけおいしいスイーツを作ってしまうのはすごいですね。 中華街周辺に伺う機会があったときにはお店に寄ってみてはいかがでしょうか

住所神奈川県横浜市中区山下町191
TEL045-641-8888
営業時間11:00~20:00
定休日水曜
URLhttps://jogen.co.jp/patissieres-jogenro/
食べログhttps://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140105/14097603/(

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