
本牧の住宅街にポツンとたたずむ洋菓子店「maison de luz(メゾン ド リュズ)」は、フレンチスタイルの洋菓子を提供するお店です。オーナーパティシエは本場フランスやミシュラン三つ星レストランなどで修業。店内には美しい生菓子や焼き菓子が並びます。
今回は、「maison de luz」に伺い、「ガトーバスク」「ショーモンテ」「ゴシュア」「よこはまのくじら」をいただいてきたのでレポートしていきます。
住宅街にたたずむ隠れ家的でおしゃれな洋菓子店
横浜市営バスのバス停本郷町から徒歩約5分。下町情緒あふれる本牧本郷町周辺の商店街を抜けて、閑静な住宅街に入っていくと、ひときわ目立つおしゃれな洋菓子店が見えてきます。ここが「maison de luz」です。真っ白な木目調の外観デザイン。レンガの階段を3段ほど上がって中に入ると、清潔感あふれる温かみのある空間に美しい焼き菓子や生菓子が並んでいます。隣の部屋はキッチンとなっており、店内から作業風景を眺めることもできます。
こぢんまりとしていて隠れ家的な雰囲気も味わい深いです。さて、どのお菓子をいただきましょうか。



本場で学んだフランス菓子を町の洋菓子店でシンプルに味を伝える
今回は、「maison de luz」オーナーパティシエの小林預言さんにお話を伺いました。

小林さんは東京都町田市出身。東京都大田区にある「Maison de petit four(メゾン・ド・プティ・フール)」で長く修行した後、渡仏しました。フランス・バスク地方にあるサン=ジャン=ド=リュズという町でさらなる研鑽を積みます。「海の幸も山の幸もあって、三つ星レストランが多い町で、食文化を学びたかったのです」と小林さん。当時はボルドーやドイツ、イギリスなど、大小さまざまなお菓子屋さんを巡ったそう。小林さんは「フランスの町に根付いたお菓子屋さんのお菓子はすごいシンプル。そういうお菓子屋さんを作るべきだなと思って始めました。凝った内容にするのではなく、おいしいをストレートに伝えたいんです」と語ります。
その後、コロナ禍もあって帰国。東京都品川区にある「カンテサンス」や「横浜迎賓館」などでキャリアを積み、2023年9月9日、ここ本牧に「maison de luz」をオープンします。「昔、大田区にいたこともあって横浜にはよく遊びに行っていました。都心でやるよりは町のお菓子屋さんをやりたいという思いもあって、この場所を選びました」と小林さん。店名は修行先の「Maison de petit four」とサン=ジャン=ド=リュズから名前を取っています。小林さんは「日本では食べられないような、フランス文化を踏襲したクラシックな菓子を提供していきたいと思っています」と意気込みを語っています。
「maison de luz」のラインナップ
店頭には生菓子が10種類、焼き菓子は15種類ほどの商品が常時並びます。旬のフルーツを使用するため季節によって用意された商品はさまざま。定番はショートケーキですが、焼き菓子を多めにそろえています。フランスの小麦粉や発酵バターを使用するなど、素材にもこだわっています。
「最初は焼き菓子だけで始めようと思っていたんです」と話すのは小林さん。フランスではM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)パティシエの名店「ティエリー・バマス」で修行したということもあって、ベースはフランスの伝統菓子です。日本ではあまり聞いたことのない名前のお菓子も並びます。
今回は「ガトーバスク」「ショーモンテ」「ゴシュア」「よこはまのくじら」をテイクアウトしました。

素朴ながらも大人の味わい「ガトーバスク」
お店のシグネチャーでもある「ガトーバスク」はバスク地方の伝統的な焼き菓子です。ケーキケースの上に並ばれており、香ばしい香りが鼻をくすぐります。クッキー生地でアーモンドクリームをサンドし、アクセントにバスク地方の塩を使用。光沢感ある焼き色は美しく、外はパリパリ、中はしっとりとしています。素朴ながらも大人の味わいを楽しめました。

ナッツの旨みを堪能できる「ショーモンテ」
小林さんおすすめの「ショーモンテ」はバスク地方の銘菓とも言われる一品。アーモンドのメレンゲで、アーモンドとヘーゼルナッツの自家製プラリネを使ったバタークリームをサンドしています。ナッツの香ばしさが鼻を通り抜け、しっとりとしたクリームが舌を楽しませます。濃厚なコクが感じられ、食べ応えもありました。ナッツの旨みを十二分に堪能できます。

プリンのようなカップケーキ「ゴシュア」
こちらもバスク地方の郷土菓子。「ゴシュア」にはバスク語で甘い、柔らかいという意味があるそうです。プリンのような形状ですが、中身は瓶に入ったショートケーキです。
スプーンを入れてみると焦がしキャラメルでパリパリ。中身を取り出してみるとカスタードクリームと生クリーム、キャラメルソースにスポンジと何層にも積み重ねられており、さまざまな食感を楽しめます。濃厚クリームをしっかり味わえる背徳感満載の一品です。


かわいらしい鯨の形をしたサブレ「よこはまのくじら」
ガトーバスクの余った生地を使用した鯨の形をしたサブレです。サン=ジャン=ド=リュズは鯨漁をしている町だったそうで、同店のロゴにも鯨を採用しています。 「よこはまのくじら」には、フランス有数の酪農地帯・ノルマンディ地方の発酵バターをふんだんに使用しており、直接バターを舌の上に乗せたような感覚を覚えます。塩気もアクセントになっておりぜいたくな一品です。

「maison de luz」の店舗情報
お店にはご紹介した商品以外にもショートケーキやフィナンシェ、クッキーなど定番商品も販売しています。贈答用の詰め合わせやホールケーキも注文可能です。
もし、本牧周辺に伺う機会がありましたら、一度伺ってみてはいかがでしょうか。


