
馬車道にある「IL PARCO」は、産地直送の素材を丁寧に和のテイストを散りばめる大人のイタリア料理を提供するレストランです。神奈川出身で高校の同級生でもある店長とシェフ、イタリア人ソムリエが寄り添いながら、それぞれのペアリングを提案しています。今回は、「IL PARCO」に伺い、季節を味わうおまかせランチコース「前菜4種の盛り合わせ」「新玉ねぎのパスタ」「サルシッチャ」「プリン」をいただいてきたのでレポートしていきます。
馬車道を望む大人の空間
市営地下鉄関内駅から徒歩約1分。馬車道通り沿いにある「IL PARCO」は関内ホールのすぐそばで、リッチモンドホテル横浜馬車道の対面のみなとビル2階に位置しています。みなとビルの階段の手すりには大きなイタリア国旗。昇って中に入ると、白を基調とした清潔感あふれる空間が広がっています。席数は38。ほどよい席間と照明で大人の雰囲気を演出しており、窓側からは馬車道のにぎわいを眺めることもできます。カウンター上の黒板には食材の生産者の名前が刻まれており、これから運ばれてくる料理への期待感が高まります。



食材や生産者とつながりを大事に
今回は、「IL PARCO」の鷲津悠仁店長と新山黎シェフにお話を伺いました。

「IL PARCO」は2025年7月30日にオープン。店名の“PARCO”はイタリア語の公園や集うという意味からとったそう。鷲津さんは「人と人が集まる場所になってほしいですね。産地直送を売りにしているお店なので、食材や生産者とのつながりを大事にしたい。そういう縁が自然に生まれてくる場所となればいいなと思っています」と語ります。黒板に生産者の名前が刻まれているのは、そういった2人の思いから。2人で全国をまわりつつ、飛び込みをしたり紹介をもらいながら生産者の方と会い、産地直送を可能にしています。新山シェフは「その土地にある郷土料理や食材はリスペクトを持って関わっていきたい」と力を込めます。鷲津店長は「とにかく食材を知ってもらいたいです。料理は間違いなくおいしく提供できていると思います。楽しんでいただけるお店にしたいですね」と抱負を述べていました。
「IL PARCO」のラインナップ
東京青山にある「リストランテ濱﨑」で修業し、東京銀座「BVRGARI IL RISTORSNTE LUCAFANTIN」を経て「IL PARCO」にたどりついた新山シェフは「日本の食文化が僕の中で魅力的なので、それを自分の色で出せたらいいな」と話します。お店のコンセプトは「生産者とお客さんのかけはし」。和の食材に遊び心をこめながらイタリアンに落とし込んでいきます。ランチはパスタセット、季節を味わうおまかせランチコース、さらにバージョンアップしたコースの3種。ディナーはコースのほかにも前菜、主菜、肉料理、魚料理と素材の魅力を引き出した丁寧な料理が並びます。アルコールはイタリア人ソムリエによる厳選されたワインを提供。繊細に施されたドルチェで食事を締めくくります。今回はこの中から、そのときどきによって品が変わる季節を味わうおまかせランチコース「前菜4種の盛り合わせ」「新玉ねぎのパスタ」「サルシッチャ」「プリン」をいただきました。


鮮やかな彩りでまとまる「前菜4種の盛り合わせ」
前菜は「イナダのカルパッチョ」「アランチーニ(ライスコロッケ)」「お野菜のバーニャカウダー」「自家製のフォカッチャと生ハム」といった陣容。真ん中にはちょっとしたサラダを添えています。彩り鮮やかでさっぱりとした品々が並びます。新鮮な生魚や生野菜、外はカリカリで中はトロトロの「アランチーニ」など、それぞれがパスタやメインディッシュにつなげる役割を果たしています。

素材それぞれが主役を引き立てる「新玉ねぎのパスタ」
パスタに新玉ねぎのピューレ、野菜のブロードを合わせています。さらに、ケッパ、アンチョビを振りかけつつ、丸1日あく抜きして乾燥させて揚げた新玉ねぎを上にのせています。全体的にまろやかな味わいですが、素材それぞれがいい仕事をしています。新玉ねぎの甘みと辛みは1人2役。バイプレーヤーのケッパが酸味を使って、主役の新玉ねぎを引き立てています。深みのある一皿です。


家庭的な味わいの「サルシッチャ」
メインディッシュはサルシッチャを基本としており、時期によって付け合わせを変えています。「サルシッチャ」とはイタリアンソーセージのこと。お肉は岩手・久慈ファームのブランド豚「佐助豚」のウデ肉・モモ肉を使用。ミンチにして、スパイスと合わせつつ焼いて提供しています。風味豊かで手作り感が感じられますね。メークインのピューレや黒キャベツの新芽のソテーを加えて、上品さを失わずに家庭的な味わいを楽しめる一皿です。

濃厚固めの大人の「プリン」
ドルチェのプリンは濃厚固め。中にクリームチーズを加えており、スプーンを入れるとずっしりと重く、口に運ぶと大人の味わいが感じられます。卵の風味とカラメルソースのほろ苦さも濃厚で、かなり食べ応えがあります。ビターな香ばしさも感じられ、締めとして最適な一品です。

「IL PARCO」の店舗情報
新山さんは「日本の食文化が僕の中で魅力的なので、それを自分の色として出せたらいいな」と話しつつ、「何から何まで自家製で倒れそうです」と笑顔で語っていました。素材のよさを十二分に引き出す料理を提供する「IL PARCO」。もし、関内・馬車道周辺に行く機会がありましたら、一度伺ってみてはいかがでしょうか。


